わたくしたちが生活する地球には、約1200万種類の生物が生息するといわれており、地球という生態系の中で互いに深い関わり合いをもって存在しています。すべての生物は、陸・海・空、さらに太陽・月などと深く関わり合い、 これは終わることのない循環(食物連鎖)として、太古の昔より続いてきました。これは弱肉強食という言葉だけでは表しきれない宇宙規模の営みであります。
この連鎖の中では、 あるものは食物としてまたあるものは養分として、他のもののエネルギーとして必要とされています。たとえ亡骸であっても、排泄物であっても不要なものは何一つないのが食物連鎖であった。つまり、後始末がこの連鎖の中でなされてきたという意味で後始末連鎖と言い換えることができると思います。
しかし、頂点のない連鎖の中で、人類とその産物はその頂点に君臨してしまいました。石油や木材などの資源、エネルギーをこの連鎖の中から得ていますが、科学の進歩は人類の文明の発展に大きく貢献してきた一方で、地球の能力(自然浄化能力)では処理しきれないものも産み出してしまいました。
地球上に存在するものはすべて、地球のルール(自然の摂理)に従わなければなりません。地球の能力(自然浄化能力)を越えてしまうものを創らないこと、創られたものが寿命に達した時、自らの手によって後始末をして地球に還すことが人類の使命ではないでしょうか。
今までわたくしたち人類が物質の豊かさを求め、前へ前へと進んだことにより、その背中に残してきてしまったものを省み、本来あるべき未来の姿を見据えた産業を目指します。